相談:3052 局所再発と遠隔転移について
2025/04/22
相談者:
50代
2025/04/22
お世話になります。拝読しております。本当に本当に助かります。
お伺いしたいのですが、2.1センチの浸潤性乳管癌で手術予定です。
X線と超音波、MRI、血液などの結果から遠隔転移なしと判断されています。
①ネットでは遠隔転移をはじめからCTとって確認されることがほとんどであるとの情報です。
本当にこのまま手術して、後で転移していたってことはないのか心配です。
②部分切除にした場合、乳房内の局所再発を低下されるため放射線治療をすると、他の方の相談回答で読みました。
部分切除にして、局所再発の再発が少なくなるだけで、遠隔転移の可能性は、放射線治療有無に関係なく、同じ割合であるのでしょうか?
それとも遠隔転移も減るのでしょうか?できるだけ部分にしたいけど放射線治療をもししないとどのくらいの割合でどうなるのか?気になってます。
③先生の他のご回答で、術後の検査で遠隔転移を進んで探すようなことはしない、早く見つかっても遅くみつかても遠隔転移の予後は一緒と
ありました。もし遠隔転移したとしたら、素人は小さいうちに抗がん剤でやっつけたら、余命が少しは伸びると考えています。
友達の市民病院では術後年に1回CTを受けているそうです。それは遠隔転移を早期に発見すると、化学治療、他手術できる部分も稀にあるのかな?と
思っていました。どうなのでしょうか?私の病院では、この先も、検査は血液と超音波であり、CTを受けていかなくていいのか考えてしまいます。
④センチネルリンパ生検予定です。その市民病院では教育のため?今回、主治医ではなく若い医師に執刀させるとのことでした。
主治医も補助ではつきます。若い方やあまりこれまで執刀数がない方ですと、手術の仕方によってリンパ浮腫など出やすいなどありますか?
医師の技術によって差が出るのでしょうか?不安です。
何卒よろしくお願いします。
- ① 腋窩リンパ節に転移が無ければ、遠隔転移の可能性はほとんどないので、CTをする必要はありません。
- ② 部分切除と、乳房全摘の違いは、部分切除では、乳房が残っているので、
- 残った乳房に再度がんが出てくる可能性があるので、それを減らすために、放射線と当てます。
- 遠隔再発や予後に関しては、部分切除でも乳房切除でも差はありません。差が無いので、部分切除を行います。
- 部分切除の方が予後が悪いのであれば、そんな手術は、行いません。
- ③ 世界標準で話しますと、乳がんの術後の検査で、予後に差があるとデータが出ているのは、
- 年に1回のマンモグラフィだけです。血液検査も、超音波も、データはありません。
- 遠隔転移を早期に発見して治療しても、少し大きくなってから治療しても、予後が同じなことは分かっていますので、
- 世界標準では、遠隔転移を積極的に探す事はしません。
- 他のがんでは、早くに見つけたほうがいいがんもあるので、検査をする場合もあります。
- 日本の医療は、沢山の人に、沢山検査をしないと病院が儲からない仕組みになっています。
さらに売り上げを上げないと病院から苦情を言われるので、色々検査を行います。
- ④ 乳がんの手術は、経験年数に関係なく、予後に影響しない事が分かっています。
- 1年目の医師がしても、30年目の医師が手術しても手術内容と予後は同じです。
- 若手を上司が指導しながら手術をすると、結局はその上司のやり方になるので、誰が手術しても同じです。